糖尿病で恐い合併症

糖尿病は病気そのものもさることながら、合併症が恐いという話をよく聞きませんか? 合併症というのは、その病気がもとになって起こる別の病気や症状のことです。糖尿病は血糖コントロールをしないと、発症から10~15年で合併症が出始めるといわれています。

糖尿病における3大合併症といえば神経障害、網膜症、腎症です。神経障害は合併症の中で最も早く現れる症状で、手足がしびれたり痛みに鈍くなったり、胃腸の不快感を得るようになります。網膜症は目の網膜に集中している毛細血管がダメージを受け、視力が弱くなったり白内障を患ったり、最悪の場合は失明に至ります。腎症は腎臓の血管が支障をきたして機能が低下してしまうもので、進行すると人工透析が必要になります。

糖尿病の合併症は、いずれも血液が関係するものです。血糖値が高くなると血管が狭くなったり硬くなったりします。この状態が長く続くと血液の流れが悪くなり、とくに血管が多く集中している心臓や脳に与える影響は大きくなります。ですから、心筋梗塞や脳梗塞も見られるようになるのです。

糖尿病と診断された場合は、なんといっても合併症の予防が重要です。逆に、初期段階での自覚症状があまりないので、合併症を発症してから糖尿病に気がつくケースも少なくありません。やはり定期的に健康診断を受けることが最大の防御といえるでしょう。