急増する糖尿病の患者数

糖尿病の患者数が世界的に急増しているという実情は、医療機関のみならず国連までもが危機感を募らせています。専門機関は、全世界における糖尿病の患者数を2万人弱とみていて、これは全成人人口の5~6%に当たります。そして2030年までにはこの数字が倍増すると予測しているのです。中でもアジアとアフリカの糖尿病患者数が急激な伸びを示しており、日本でも40歳以上の3人に1人が糖尿病患者もしくは予備軍と見られています。

以前はこれほど糖尿病という病名を耳にすることがなかったように思いませんか? これは糖尿病という病気が生活習慣と大きく関わっていることがわかってきてからですよね。糖尿病の患者数の増加要因は、欧米型の生活様式が広まったことや運動不足、暴飲暴食といった食生活の乱れ、そしてストレスなどが挙げられます。今後、経済発展を遂げるとみられる地域では、糖尿病の患者数も見過ごせないファクターとなるでしょう。

糖尿病は血液を採取し、血糖値を測定するという比較的手軽な方法で診断がつきますが、そもそも健康診断を受けていないという人も多く、実際に通院して治療を受けている糖尿病の患者数は全体の半分程度ではないかとみられています。一度かかってしまうと完治が難しい病気ですが、予防することができる病気です。定期的に自分の体をチェックすることが糖尿病の患者数を抑えるために重要な課題といえます。